本堂・境内
About Kaikouji

鎌倉時代の代表的な仏師「運慶・湛慶」親子の合作
如来像としては珍しい宋風をおびた極彩色の木像・寄木造
身の丈は約5.4m、台座や光背を含む総丈は約10m という類稀な大仏で「京の大仏」と呼ばれるに相応しい
八条猪熊にあった創建当時の伽藍は応仁の乱で焼失するも、この本尊は奇跡的に美しい姿をとどめた
その後、一条戻り橋付近へ移築
更に三条河原町付近に移築された時、後水尾天皇とのご縁が出来、御寺泉涌寺の塔頭となり
現在の東山区泉涌寺山内に移築された
あまりの大きさ故、本堂を作ってから安置することは叶わず、像を安置した後に本堂を造った
当時は国宝であったが、お堂から出して像の中を改められないことが原因で重要文化財となり現在に至る
...後水尾天皇お身代わり
後水尾天皇がまだ東宮の頃に即位争いに巻き込まれ、ライバルが送り込んだ刺客に東宮は寝首を掻かれた
しかし、翌朝、東宮はいつも通りに目覚めたがそれは夢にしてはあまりに生々しかった
この様なことが正夢にならないよう当時より信仰していた丈六釈迦如来にお参りしたとこ ろ、喉元から血が流れていた
「ああ、このお釈迦様が身代わりになって下さったのだ」と天皇に即位後、「このお釈迦様 は私の身代わりである。
それ故、戒光寺は泉涌寺の塔頭とする」と発願され、1645 年に現在の地に伽藍を構えた
ご縁日 毎月 8 日(1月のみ 15 日)
花祭り大法要 4 月 8 日に近い日曜日

26歳で宋にわたり、帰国後、後堀河天皇の勅命を受けて八条猪熊の地に戒光寺を開創
その後、再度宋にわたり、その帰国後には東林院(泉涌寺門前現東林町辺り)を開創
二度の命がけの船旅を往復し、戒律復興の先駆けとなった大徳
今上陛下が皇太子の時代にお眼鏡にかない、当時イギリスで開催されたジャパンフェスティバルの芸術品部門で大英博物館に「鎌倉時代を代表する上人像」として出品
鎌倉時代の木像で作者は不生であるが、帰国後、重要文化財に指定された
戒光寺は現在「真言宗泉涌寺派」であるが、この像の衣の形から創建当時は真言宗ではなく律宗のお寺であったことが偲ばれる

当初は室町時代作とされた不動明王像だが調査の結果、作風や柔和な顔立ちから確定的ではないが鎌倉時代作とされる
一般に不動明王像は岩座を踏みしめる、または両足を組んだ結跏趺坐の姿が多い
片足を下におろした座り方は半跏坐というが、本来の半跏坐であれば上げた脚は太ももの上にあり、おろした足も跳ね上げることはない
像を作るにあたっての法則が確立される前のものではないか...と言うことから鎌倉期でも古いものではないかとされる(調査中)
この特殊な座り方のお陰で足の裏を見ることができる
その姿は大変珍しいもので、土踏まずのない扁平な足裏であるが、これは「足下安平立相」という仏相の一つである
また、足を跳ね上げたこの姿は「今まさに助けに行くぞ」と立ち上がろうとされている有難い姿だと伝わる
足裏不動明王ご縁日・護摩祈祷 毎月28日

本堂内陣の左右の壁にかけられている絵は、お釈迦様が誕生されてからお亡くなりになるまでの間に起こった、不思議な出来事やお話が、一場面一場面、絵で綴られています。
戒光寺では、春期と秋期の年2回「戒光寺内陣特別参拝」を行っております。通常は入れない内陣にお入りいただき、身の丈約10メートルの「京の大仏」重文・丈六釈迦如来像を足元からご参拝いただけます。不動明王像や重文・曇照忍律上人坐像も間近でご参拝いただけます。
内観特別参拝料:500円

文殊菩薩はお釈迦様の法話を一番そばで聞き最も理解されたことから「智慧の文殊」と呼ばれる
死者を浄土へ導く十三仏の一人で、初七日から三十三回忌まで執り行われる追善供養の中で文殊菩薩は三七日を司る
ご利益は「智慧授け・学業成就・合格祈願・ぼけ防止」の他、卯年の兎が多産であることから「安産」や「家屋守り」がある
卯年の守り本尊で 3 月生まれの守り本尊でもある
京都十三佛霊場第3番札所
文殊菩薩ご縁日 毎月25日

秘仏ゆえ、常は姿を見ることは叶わないが、力が強すぎる弁財天なので厨子の扉が閉まっていてちょうど良い力加減と言い伝えられている
年に2度の御開帳は1月の「泉山七福神巡り」と11 月の「泉山融通弁財天大祭」の時であるが、いずれも多くの参拝者が願を掛けに来るので、厨子の扉を開け全力で皆の願いを叶えるという
一般の琵琶を持つ弁才天のご利益は芸能・学問にまつわるが、当山の弁財天は手が八本ある八臂像であり
古来より商売を営むものが「お金の融通をつけて下さい」と願をかけることから「融通弁財天」と呼ばれ芸能・学問に限らず
あらゆる願いを叶え、金銭の融通もつけて下さると言われている
11月3日に開催される大祭では稚児行列や大柴燈護摩法要が営まれる
泉山融通弁財天大祭11月3日(祝)
己巳の日特別祈願 己巳の日
秘仏の長期公開...巳年(12年に1度)
